Newsクリック:やまぐち 総合周産期センターでの分べん急増 /山口
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070615-00000280-mailo-l35◇開業医不足が背景に
ハイリスクが伴う出産など高度医療を担うために昨年防府市に整備された総合周産期母子医療センター(県立総合医療センター内)の年間分べん取扱数が設置前の約1・5倍に急増していることが分かった。
同市内でお産を扱う開業医が減ったことが主な原因とみられる。
同母子医療センターは分べん予約制や助産師外来などの対策を取り始めたが「重症の妊産婦を診るという本来の機能に制約が出る恐れがある」と危(き)惧(ぐ)している。【島田信幸】
◇「重症診療に制約」危惧も同センターは昨年1月、母胎病床18床と新生児病床24床でスタートした。母体・胎児集中治療室と新生児集中治療室を備えた県の周産期医療の中核施設。県内全域から緊急治療を要する母体や新生児を受け入れている。
一方で地域病院として正常分べんも続けている。
同センターによると、分べん数は02〜05年、341〜407件だったが、昨年は601件に急増した。
うち約6割が正常分べんで、今年も288件(5月末現在)と昨年を上回るペース。この間、医師の増員や増床はない。
センターにお産が集中する背景には、同市内でお産を扱う開業医の減少がある。
県防府健康福祉センターによると、産院は05年4月には5件あったが、今年4月には2件に減っている。
佐世正勝・総合周産期母子医療センター長(47)は「医師の頑張りで支えているのが現状。正常分べん数が増え過ぎると、ハイリスクの妊婦を引き受けられない可能性が出てくる」と指摘する。
こうした現状に、センターは昨年4月、他の病院からの救急の紹介や搬送を断る事態が起きないよう、分べん予約制を導入した。
12月末まで予約でいっぱいだが、緊急時は予約外でも引き受ける。
産科の増床も検討。また今月からは助産師外来を始めた。
助産師5人がリスクの低い妊婦の定期検診の一部を行い、医師の負担減と妊婦の待ち時間の短縮を図る。
県内では初めての試みだ。
佐世センター長は「周産期の機能を維持するには新規の予約を断らざるを得ない場合がある。
地域医療を崩壊させないため正常分べんを扱う開業医との役割分担が重要。
自身の妊娠のリスクを把握し、状態に合った医療機関を選択してほしい」と呼び掛ける。
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■今日のことば
◇周産期医療
妊娠満22週〜生後満7日未満の周産期には合併症妊娠や新生児仮死など母体・胎児・新生児の命にかかわる事態が発生する恐れがある。周産期を含む前後期間の緊急事態に備えるための産科・小児科双方からの総合医療体制を周産期医療という。
〔山口版〕